2008/07/25

12th archiforum in OSAKA 2008/2009

概要をちょっと変更しました。

来期(10月)から、前任の岸川謙介さん・松岡聡さん・山崎泰寛さん3名の後を引き継ぎ、アーキフォーラムという関西のイベントのコーディネーターに任命された。コーディネーターが決めたテーマ(前回は、国境と建築)に沿った人選で、毎回ゲスト(建築家に限らない)を呼んで話を聞くというイベント。建築の議論が行われる機会が少ない関西で、その機会を作り出すというのが趣旨のようであり、企画運営は毎回、今井敬子さん・柳々堂書店他のボランティアで成り立っている。

熱い議論が巻き起こるような仕組みを考えたいと思う。

以下は、土曜に配布するレジメの抜粋。

建 築 の 跳 躍 力
-2000年以降の社会と建築を語る建築作品-
12th archiforum in OSAKA 2008/2009

2000年、Y2K問題。ハノーバ万博がドイツで開催。2001年、ウィキペディア日本語版開設。iPod発表。2002年、日韓共催ワールドカップ、世 界の中でアジアが躍進した。住民基本台帳ネットワーク開始。2003年、ヒトゲノム解読の全作業を修了。イラク戦争、戦争がリアルタイムで伝えられた。 2004年、Winny開発者逮捕。2005年、公共建築でのアスベスト未除去が問題化。耐震強度偽装問題が発覚。2007年、それに伴う建築基準法改正 は、現在も建設業界の先行きを不透明にしている。2008年、洞爺湖サミット開催で温室効果ガスの削減について話し合われた。

この様に、さまざまなニュースが報道され、「建築を作る」ことの背景が激変する中でも、世界中に数え切れないほどの建築が作られてきた。社会の構造転換と呼べるほど大きな出来事だけで無く、たった1つの出来事が、多くの「建築を作る」ことに干渉してくる。

しかし、建築はその形式的な独立性故に、別の時代・別の社会から見ると、その社会的な背景、ともすれば個別の要求・条件さえもが不可視な状態に陥ってしまう。それ故、過去の建築を見ることの多くは、ヒットチャートを聞く程には「当時」を思い出させてはくれないのである。

政治的に建物を作らないことが選挙での当選条件となり、商業活動がネット上でも可能になった現在は、様々なことが脱建築化した時代である。その中にあって、私達はどの様に振る舞うべきか?常にその立ち位置を社会の中に問い直す態度こそが「建築を作る」ことに求められるのではないだろうか?
archiforum in OSAKA 2008/2009では、2000年以降に作られた建築のデータベースとその社会背景を再接続することで可視化する、時代を代表する建築作品を招き、その建築作品から社会を読む試みを行う。過去を振り返るのでは無い、2010年以降の未来に繋がる建築の話がしたい。

□コーディネータープロフィール
家成俊勝(いえなり・としかつ)
1974年兵庫県生まれ/1998年関西大学法律学科卒業/2000年大阪工業技術専門学校夜間部卒業/専門学校在籍中より設計活動を開始/2004年〜dot architects共同主宰/2008〜京都造形芸術大学非常勤講師

香川貴範(かがわ・たかのり)
1974年大阪生まれ/1998年東京工業大学建築学科卒業/2000年同大学大学院修士課程修了/2000年〜2006年株式会社坂倉建築研究所/2006年〜S P A C E S P A C E共同設立/2007年〜摂南大学非常勤講師/2008年〜京都造形芸術大学非常勤講師

米津正臣(よねづ・まさおみ)
1974年愛知県生まれ/1997年東京工業大学建築学科卒業/1999年同大学大学院修士課程修了/1999年〜竹中工務店大阪本店設計部勤務

2008/07/03

ラウンド・アバウト・ジャーナルVol.8公開収録

以下のようなイベントが開催されるようです。名前が入ってるので当事者なんですが、いまいち何をやるのかわかりません。興味ある人は参加してみてください。

ラウンド・アバウト・ジャーナルVol.8公開収録
「若手建築家のアジェンダ」

1995年以降、経済のグローバル化と、情報技術の環境化によって建築設計を取り巻く環境は厳しさを増している。1970年代に始まったアトリエ系建築家と組織・ゼネコン系建築家の乖離や、2000年代以降のあいつぐ建築専門誌の休刊によって議論の場が消滅したことによるメディア環境の断絶は、解決の糸口も見えないまま私たちの前に立ちはだかっている。

2002年より活動を開始したROUND ABOUT JOURNALはブログ、フリーペーパー、イベントの開催などを通じてアトリエ系と組織・ゼネコン系、東京と地方などをブリッジする議論の場を設計しようとしている。今回は、関西地区の若手建築家に公開インタビューを行うことで、彼らが何を考え、実践しようとしているのか、それぞれのアジェンダを共有する場としたい。

■日時:2008年7月10日(木)18:30-21:00
■場所:神戸芸術工科大学 セレンディップギャラリー・カフェ(D棟)
■アクセス:http://www.kobe-du.ac.jp/access/index.htm
■参加建築家(敬称略)
柳原照弘(isolation unit)/市井洋右(市井洋右建築研究所)/今井敬子/山崎亮(studio-L)/香川貴範(SPACESPACE)/家成俊勝 大東翼 赤代武志(dot architects)/笹岡周平(WASABI)/藤村龍至 山崎泰寛(TEAM ROUND ABOUT)
■タイムテーブル
18:30-18:50 挨拶・問題提起(藤村)
18:50-21:00 ディスカッション
■主催:TEAM ROUND ABOUT、アキレス
■お問い合わせdot architects tel : 06-7171-1977 mail : dotarchitects@tcct.zaq.ne.jp
■協力:神戸芸術工科大学 環境・建築デザイン学科